圧力センサの校正はなぜ重要なのか。校正の意味、目的を簡単解説


校正とは、対象の計測器の値を、より真値に近い基準器の値と比較して精度を確認する作業です。計測器の一種である圧力センサ/圧力計にとって、校正は測定値の信頼性に関わる非常に重要な作業です。
今回は、圧力センサの校正を行う目的と、校正にオススメの製品をご紹介します。
目次
圧力センサの校正方法
計測器の校正とは、校正対象の計測器(=被校正器)の値と、より高精度な基準器の値を比較し、被校正器の精度を確認する作業です。
基準器は、被校正器より高い精度を持ち、より真値に近い測定が可能です。圧力センサや圧力計の場合、精確な圧力を発生させる「圧力発生器」が基準器として用いられることが一般的です。発生した圧力と、被校正器の出力値を比較することで校正を行います。
電圧などのアナログ出力を持つ圧力センサの場合、校正された高精度なデジタルマルチメーターなどを使用して、信号値を計測し、それを圧力値に換算して基準器と比較します。
なお、基準器事態も、さらに高精度な基準器によって校正されており、この校正を繰り返すことで、最終的には国家計量標準(AISTやNISTなど)へと辿り着きます。
国家計量標準への一連の繋がりをトレーサビリティと言います。
圧力センサを校正する目的
圧力センサを校正する目的は、測定値の信頼性を担保することです。
どれほど高精度な圧力センサであっても、経年で徐々に測定値がズレていきます。これを長期間放置すると、知らないうちに測定値が想定以上に誤っている状態となり、取得したデータの信頼性が大きく損なわれてしまいます。
上記グラフは、ある圧力センサにおける1年間の誤差変化を示したものです。基準器との比較により、全体的にプラス側に測定値がズレていることが分かります。
このように、正しく使用していても、あるいは未使用で保管していた場合でも、圧力センサの精度や直線性は徐々に悪化する可能性があります。
だからこそ、定期的な校正と必要に応じた調整を行うことが、測定データの信頼性を担保するうえで非常に重要です。
圧力センサの校正にオススメの商品
当社では圧力センサの校正、及び校正時の基準器としておすすめの製品を多く扱っています。
今回は、代表的な製品を3つご紹介します。
用途、ご予算、被校正器の精度などに合わせて専門スタッフから製品提案できますので、まずはお気軽にお問合せくください。
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① デジタル圧力計 マノエースシリーズ
(ゲージ圧・絶対圧・気圧・差圧) 
- 当社オリジナル製品。1,000台以上の製造販売。
- ゲージ圧、絶対圧、気圧、差圧、各種幅広い精度でラインナップ。
- 圧力センサ、圧力計の校正時に基準器として使用しやすい、表示器一体型。
- ご購入後の定期校正/修理まで当社で対応可能。
② ハンドポンプ LPG100

- 当社オリジナル製品。微差圧などの低圧センサの現場校正に使用。
- 圧力源のない現場にて、簡単に微圧の発生が可能。
- 発生圧力:±10kPa、最高分解能:0.1Pa。
- 温度による圧力変化が起きにくい独自の構造。
③ セトラ社微差圧発生器 MicroCal
- NASAの特許技術とセトラ社の高精度微差圧センサがコラボ。
- ポータブルで充電可能なバッテリータイプで持ち運び可能。
- 校正点の設定および自動制御、調整前後のデータ保存と抽出が可能。
- 5日からのレンタルサービスも提供中。詳しくはこちら!
弊社にて圧力センサの校正作業承ります!
今回は、圧力センサの校正について特集致しました。
当社は、国家標準にトレーサブルな基準器及び校正に適した作業環境/クリーンルームを保持していますので、ご購入後の圧力センサの定期校正まで対応可能です。
最小25Paの微差圧センサから、最大25MPaの高圧センサまで対応可能です。
深い専門知識を持った経験豊富なスタッフが用途に合わせた選定からお手伝いします。
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