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必見!流量センサの正しい選び方

流量センサは様々な動作原理が存在し、計測する媒体も多様なため、適切な流量センサを自らで選定することは思いのほか難しいのが現実です。
今回は適切な流量センサを選ぶ際の方法・手順について解説いたします。
※本資料はエムエスツデー2002 年5 月号「流量のお話 第11 回 流量計の選び方」(佐鳥 聡夫:有限会社計装プラザ)の内容を参考にさせて頂きました。

選定手順
①計測媒体の性質理解  ②計測目的の明確化(必要な計測精度)と動作原理の選定
③仕様内容の詳細確認  ④予算

各項目について詳細に説明します

① 計測媒体の性質理解
 流量センサ選定には以下の情報は必須となります
 ・媒体の種類(液体? 気体?)
 ・媒体名
 ・流量範囲
 ・媒体温度
 ・媒体圧力
 ・腐食性
 加えて以下の情報があるとさらに理想的です
 ・媒体密度
 ・媒体粘度
 ・透明度
 ・許容圧力損失

② 計測目的の明確化と動作原理の選定
 一般的に高精度測定を目指す場合はフルスケールの1%以下が目安となります。ただ、計測目的が体積流量の監視、警報、制御といった場合はそこま  
 での高精度を必要としないケースも多いです。
 次に動作原理の選定です。表は各動作原理の特徴と制約について記載したものです。記載内容を参考に予算と照らし合わせながら検討することをお勧 
 めいたします。

   
タイプ 媒体 特徴と制約
液体 気体 特徴 制約
差圧式 広い測定対象 狭い流量範囲
電磁式 × 耐食性、耐磨耗性  要導電性 
面積式 構造簡単、ローコスト  垂直取付のみ 
超音波式 汎用、圧損ゼロ  気泡などの影響 
羽根車式 〇  × ローコスト  軸受寿命 
熱式 △  質量流量信号  クリーンガス専用 
コリオリ式 質量流量信号  口径範囲、高価格 
容積式 高精度、高粘度可  軸受寿命、高価格 
渦式 可動部なし 信号 
タービン式 高精度  軸受寿命 
ピトー管式 〇  〇  構造簡単、ローコスト  流速分布の影響大 


③ 仕様内容の詳細確認
 流量センサのカタログを入手した後、仕様内容を正確に把握することは重要です。
 ポイントとしては:
 ・出力信号:電流、電圧、パルス、警報接点等があります
 ・電源
 ・流量方向、設置場所:取付姿勢の制限や寸法を確認し適切に設置できるか確認します。
 ・定期校正、保守作業:定期校正が必要な場合はその時期や費用、作業内容を予め確認します。
 ・周辺機器:表示器や専用電源、信号変換器が必要かどうか確認します。

④ 予算
 取扱いメーカーや動作原理、精度、流量範囲等で流量センサの価格は大きく異なります。
 また流量センサ単体の費用の他に上記で述べたとおり校正費用や周辺機器が必要な場合も多くありますので注意が必要です。

 いかがでしたでしょうか。適切な流量センサの選定には適切な手順に基づいて行われる必要があります。
 みなさんの今後の流量センサ選定に、この資料がお役に立てれば幸いです。
 具体的なご検討や何かご相談等がありましたら、お気軽に「エア・ウォーター・メカトロニクス株式会社ST事業部」まで、お問い合せ下さい。

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